クラシカ横浜の荻無里です(^^♪
昨日に引き続き、整備でお預かりしている「メルセデスベンツ450SLC」について書いていきます!
キーのドアオープンシステムが少しおかしいということで、点検をしております。
今回はどのような症状かと言いますと、「運転席側からキーのロック解除をしても、リヤトランクが
連動せず空けられなくなる時がある」というものです。
まず、このキーオープンのシステムについてご説明します。
キーオープンには「負圧」という力を利用しています。
この負圧とは、簡単に表現すると「空気の圧力」です。空気で引っ張ってるみたいなイメージですね(^^♪
この450SLCには負圧を溜めておくタンクがありまして、エンジンをかけるとそこに負圧が蓄積されていくようになっています。
そしてそのタンクからは空気を送り込むチューブが各ドアロックシステムに伸びています。
今回の症状は、この負圧がタンクやチューブなど、どこかで抜けている可能性があるということです。
これがそのタンクです!
設置位置は右フロントタイヤハウス内に位置しています。
頻繁に車を使用されるなら、このタンクには負圧がたくさん溜まっていきますが、そうでなければ数日経てば少しずつ抜けていきます。
今回お客様にヒアリングをしたところ、「車の使用は週2日くらいで、1日に15km~25km走行し、たまに症状が出る」
とのことでしたので、この負圧漏れは重症ではないことが分かりました。
とはいえ、どこかしらから漏れているのは事実なので、それを点検していっています!
ご覧のように、運転席ドアの内張りを取り外しています。
下の写真の赤丸をした部分は、キーを回すと作動して、開閉をしてくれる部品です。
そして負圧計測器を使って、実際に負圧がちゃんと働いているかを調べていきます。
今はメインの運転席側の方を測っているところです。
運転席ステップ部分とリヤトランク内の写真です。
運転席側は青色、リヤトランク内は黄色とオレンジの配線が見えると思いますが、これがいわゆる負圧を通すチューブです。
このチューブが、運転席、助手席、リヤトランク、給油扉のロックシステムと繋がっています。
今回の点検作業は、各所に散らばったチューブを計測器で測って、漏れが無いかを一か所ずつ
しらみつぶしにしていくという、シンプルだけど結構大変な作業となっております(笑)
現時点で、運転席シート下に伸びているチューブから微量ながら漏れているのを発見しました。
漏れている部分はもちろん塞いでいきます。
まだ時間がかかると思いますが、着々と進んできてはおります。
ということで、本日はキーオープンシステムの点検について紹介してきました!
ちなみにですが、この症状はこの年代のメルセデスではよくある症状なんです。
もしかしたらブログをお読みの方も同じような経験をされたことがある方がいらっしゃるかもしれませんので、
内容が少しでも参考になればと思います(*^-^*)