おはようございます、クラシカ横浜の荻無里です(^^♪
さて本日は、管理ユーザー様のR107 500SLについて、最近入庫した内容を書いていきたいと思います!
まずはタイトルにも書いた、ブレーキの異変ですね。
1週間半前くらいにお客様から電話があり、
「今長野県にいるんですが、だんだんとブレーキが効かなくなったのでおかしいと思って電話しました」
というご連絡が。
よくよくお話を伺ってみると、どうも山の下り坂でブレーキが効かなくなったということだったんですね。
だんだんと踏み込んでも効かなくなり、ついには一番奥までペダルを踏んでやっとという状況だったそうです。
これは真っ先にブレーキが熱を持ってしまい、効かなくなってしまった可能性を疑いました。
いわゆる、「べーパーロック現象」というものですね。
これはブレーキの摩擦熱によりブレーキオイルが沸騰してしまい、ブレーキの配管内に気泡ができてしまって
油圧がしっかりかからなくなり、ブレーキが効かなくなるという現象です。
もしかしたら経験のある方もいらっしゃるかもしれませんね(^^;)
私も経験がありますが、実際にこれになると結構恐怖で最悪の場合パニック状態に陥ります(^^;)
お客様自身もこの現象についてはご存知で、エンジンブレーキを使いながら山を下っていたそうなんですが、
結構長い下り坂だったようで、もしかしたら長時間が影響してしまったかもしれないとお話をしました。
対処法として、ひとまず車を安全な場所に停車してブレーキを冷ましてみることを勧めました。
もし万が一それでもダメな場合は、近所のガソリンスタンドや車屋を探してもらうことになるのですが・・・
いかんせん長野県の山の中でしたので、もしかしたら難しいかもしれないと思いました(^^;)
道の駅みたいなところがあったそうなのでそこで休むこと約一時間・・・
ブレーキがまた効くようになったとのことで、ひとまず走れるようになり事なきを得ました!
それからは通常通りだったそうですが、やはり怖いので一度見て欲しいということで入庫したんですね。
まずはタイヤを全て外し、ブレーキオイルを注入していきました。
今回は500mlほどの注入です。
そして肝心の作業、ブレーキのエア抜きです!
このエア抜きというのが、先ほどの気泡を除去するための作業ですね。
ちなみにこのブレーキオイルだけでなく、ブレーキパッド・ブレーキローター・ブレーキキャリパー等のブレーキパーツの点検も行いました。
それらに問題はなかったので、今回はエア抜き作業のみで完了です。
今回、お客様はこのような現象が起こり得ることをご存知でしたので、エンジンブレーキを使い下山できましたが、
この原理を知らない方も結構多いと思うので、是非気を付けて頂きたいですね。
特に旧車に乗る時はなおさらです!
そしてもう一つ!
左ウインカー球の球切れが生じていましたので、そちらも交換しました(^^♪
レンズはヘッドライトユニットごと全て外さないといけないので、慣れている整備士がやればすぐにできますが、
初めて触るとなるともしかしたら少し苦労するかもしれません(笑)
いくつかのビスでヘッドライトユニットがとまっているので、それを外していきました。
電球を交換し、動作確認もOK!
元に戻して作業完了となりました。
ということで、本日はR107 500SLのべーパーロック現象についてとウインカーランプ交換について紹介してきました!
皆さんも山の長い下り坂などには十分注意してください!