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いすゞ

2021.10.13

ベレットGTR(ホワイト) バルブクリアランス調整① ~バルブクリアランスとは何か?~

おはようございます、クラシカ横浜の荻無里です(^^♪

 

さて本日は先週に引き続き、エンジンオーバーホール中のベレットGTR(ホワイト)について書いていきます!

今回の作業内容は、「バルブクリアランスの調整」です(^^♪

 

エンジンオーバーホールのなかでもなかなかマニアックな内容ですが、この作業はとても大事ですので

なるべくわかりやすく紹介していければと思います☆

まず、バルブクリアランスとは何かということから説明していこうと思います。

バルブクリアランスとは簡単に言えば、”バルブとカムの間のすきま”のことです。

 

写真で言うと、ちょうど印を付けた部分のことです(^^♪

このバルブとカムの間には、0.15ミリ前後程度のほんの小さなすきまがあります。

目視ではほとんどわからないレベルです(笑)

 

なぜこのようなすきまが必要なのかというと、一言でいうならばパーツの熱膨張対策のためです。

エンジンパーツは非常に高温になるため、バルブやシャフトはもちろんのこと、シリンダーやシリンダーヘッドにも

熱膨張が発生してパーツ自体の寸法が変化します。

 

この熱膨張はどうしても発生してしまい、膨張した時にすきまが無いと物理的にパーツ同士が圧迫してしまうことになりますよね。

なのでこのほんの小さなすきまというのはとても大事なものなんです。

 

今回はこのすきまを調整するための作業ということですね。

エンジンを長期間使用しているとですね、バルブやカムシャフトが摩耗していって、このすきまが大きくなっていってしまうんですね。

 

ちなみに、このすきまは開きすぎていても狭すぎてもダメなんです!

それがこの作業の難しいところで・・・

 

もしすきまが開きすぎてしまっている場合はエンジン回転に合わせて金属音が鳴りだしてしまい、逆に狭すぎると

バルブが閉じ切れずに吸気と排気に漏れが生じてしまい、どちらにしてもエンジン不調という結果に繋がります。

 

このすきまにはそれぞれ最適な数値がありまして、その数値にできるだけ近づけてあげるという作業が必要なんです!

その数値というのがコチラ(^^♪

”I”と書いてあるのがインテーク側で、”E”と書いてあるのがエギゾースト側の方の数値となっております。

 

要するに、すきまの幅ををインテーク側は0.15ミリ作ってあげれば良くて、エギゾースト側は0.25ミリのすきまを

作ってあげれば良いということになります。

先ほどもお話ししましたが、この数値により近い状態にしていないとエンジン不調の原因になってしまうということですね。

 

ちなみに冒頭で「バルブとカムの間には、0.15ミリ前後程度のほんの小さなすきまがある」というお話もしましたが、

正確にはインテーク側は0.15ミリ前後でエギゾースト側は0.25ミリ前後のすきまがあるということです。

 

また、この数値はピッタリにしないと絶対にダメということではなくて、±0.02くらいの数値なら許容範囲内です。

とはいえですね、0.02ミリくらいの調整って冷静に考えるとかなり難しいと思いませんか?(笑)

 

ほんのちょっとでもずれるとダメなので、慎重さと正確さが必要な作業ですよね。

やはり慣れている整備士さんでないと、なかなか難しいとのことでした。

 

ということで、本日はまずバルブクリアランスとは何かということについてお話ししてきました!

次回は具体的にどういった作業内容なのかについて紹介していきたいと思います(*^-^*)